※熱でテンションが高めです
※スカ、クズ有り
ピンポーン。少し長めにチャイムが押される。この押し方は友人の日方(ヒガタ)だ。
と推測しつつも、身体は熱で一寸も動かせず、玄関どころか布団から出ることすら出来そうもない。
ピンポーン。再びチャイムが鳴り響く。急かすようにチャイムを鳴らされたって、俺は出ることが出来ない。この身はおろか、声も出ない。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。痺れを切らしたのか、チャイムが執拗に鳴らされる。やめろ、やめてくれ、諦めて帰ってくれ。俺は平穏静かにただ眠りたいだけなんだ。
1分ほどチャイムを連打された後、シンと静かになった。あまりの静寂に、チャイム攻撃によって俺の耳か脳が壊れたのかと思ったがそうではないらしい。
かちゃかちゃ、がちゃん。
「おっじゃましまーす」
えええ、鍵持ってたのかよ。
俺は絶望した。
「宮雨(みやめ)、風邪平気か」
日方が俺の部屋の扉を開けてひょっこり顔を出す。全然平気じゃないから、今すぐ立ち去って欲しい。
日方は悪い奴じゃない。いかんせん、落ち着きのない男で看病なんてろくに出来そうもないし、がさつで物はすぐ壊す。
それだから俺はそっとして欲しかった。看病したいというその優しい心だけで俺は十分だから、今すぐこの部屋から立ち去って欲しかった。
「風邪引いたって聞いて心配になったから学校サボっちゃった。宮雨のお母さんに連絡してパート先寄って鍵貰ってさ、それから来たんだけど」
お前は俺のお母さんとメル友なのか?他にも色々突っ込みたいことはあるのに、俺の脳は思考をやめて現実逃避したがった。
ああ、これは俺の熱で浮かれた脳みそが見せた幻覚で、日方は早々にこの世から消え去ってください。
「それでさ、ついでに色々買って来たよ。ほら、喉渇いただろ?水分補給」
日方はそう言うと、下げていたスーパーの袋からパックタイプのスポーツ飲料を取り出す。
喉は確かに渇いていて、そういうやつなら飲みやすいかもしれない。意外と気が効くやつだ。評価を最低のさらに下まで下げまくっていたけれど、もしかしたら最低くらいにはなるかもしれない。
「ほら宮雨、ちゅーちゅー吸って?」
「ん、んん……」
日方はパックの蓋を開け、ストロー口を俺の口に差し込む。袋を軽く揉んでくれたらそれで飲めるけど、どうやら自分で吸い上げなければいけないらしい。
それすらも少し怠かったが、喉の渇きが強くなってきたから俺はストローに吸い付く。
ちゅう、ちゅう。こくり、こくり。
買ったばかりなのか、冷たい液体が口内を潤し喉を下っていくのは気持ちが良かった。
ところで日方、お前なんでベッドに乗って俺に跨る状態で飲ませてるの?
重さはないけど俺の胸あたりに乗って、パックの位置が日方の股間に近いところに置かれてることにはなんらかの意図があるの?
若干息がはあはあしだしてるのは俺の風邪の早過ぎる感染という事でいいの?
「はあ、やばい……風邪でぐったりしてる宮雨やばい」
やばいのはお前の語彙のなさと沸いた頭だ。
ぶしゅっ。
「んっんくっ、げほっ、げほっ」
日方が急に袋を押しつぶすから、圧を増した液体が押し出され俺はおもわず噎せる。
「ごめんごめん」
「ん、んんん」
ごめんと言いながら布団を引き下げ、顔から胸にかけて飲み物をかけてくるその心理が理解できない。
けれど、熱で火照った身体に冷たい液体がかけられるのは少し気持ち良かった。その一方で、妙な悪寒がして俺の身体は生理的にぶるっと震える。
「寒いよな?今着替えさせてあげるから」
確かに着替えたいがお前には触られたくない。というかお前そのためにジュースをぶちまけたな?雑なんだよ、前振りが。
頭の中で突っ込みを入れたところで、日方の手は止まりはしなかった。止めたかったけれど、俺はわりと、呼吸をするので精一杯だった。
日方は俺の腹に跨って、シャツの裾に手を差し込む。両手で俺の脇腹を撫でてから、シャツを一気に引き上げた。
「脱がすよ」
少し乱暴にシャツが引き抜かれる。俺の腕は無理やり万歳の形になり、シャツが引き抜かれれば重力に従ってベッドに叩きつけられる。
この際もう、好きにしてくれていい。だけどせめてもう少し労って欲しい。最終的に俺が生きていられるように。
「はあ……はあ……やばい……宮雨やばい……病気だから、なに?病気じゃなきゃ、こんなこと、できないでしょ……」
日方がなにかぶつぶつと呟いていて、それを全部聞き取ることは出来なかった。そのまま日方は俺の肩を押さえつけ、触れるか触れないかの距離で俺の胸に顔を近付ける。鼻息が荒く、ふんふんと空気の塊が肌に触れた。
「は……宮雨のおっぱい……」
蕩けた目と声でそこを見つめた宮雨が、あんぐりと口を開けて、俺の左乳首に吸い付く。
「ん、ん、」
ただ吸い付くだけじゃなく、舌でれろれろしたり、唇で押しつぶしてみたり、胸全体を吸ってみたり、日方は忙しく俺の左乳首を執拗にむしゃぶりつく。
熱で身体の感覚がぼんやりしていたが、もしも感覚がしっかりしていたならそれは痛みだっただろう。日方に散々吸い付かれた左乳首は赤く腫れていた。
「はあ、はあ……ん、右も……」
左を十分いたぶった後、今度は右の乳首に吸い付く。右の乳首については、日方は吸い付くだけだった。ちゅうちゅうちゅうちゅうと吸い付いて、そして俺の腹の上で腰を振る。
熱く硬くなったそこが布越しに俺の腹に擦り付けられた。カクカクと動いてひときわ震えて止まる。
「……んはあ、はあ、ん、ん、宮雨の、わき……んん」
動き出したかと思えば俺の左腕を掴んで上げさせ、汗だくのわきに顔を擦り付け始めた。そ、そこまでするのか……?脇毛の生えたそこをぺろぺろと舐め、再び腰を振る日方に、流石の俺もドン引きだった。いや、最初からドン引きだった。
「はあ、おればっか気持ちくてごめんな」
とても悦になった顔で日方が言った。いいよ、もう好きにしていいから、早いところ終わらせて欲しい。
この変態の変態行為に一々反応するのも、俺はもう疲れていた。
「宮雨も今、気持ちよくしてあげるから」
誰も今そんなこと、望んではいないから。
「宮雨、熱いだろ?冷たいの流し込んだら、気持ち良くなるから」
日方はそう言いながら俺の緩いズボンとパンツを引き摺り下ろした。そこから現れた萎えたナニを、日方が鷲掴みにする。
「さすがに熱で勃たないか」
熱がなくてもお前の変態行為に引いた俺は勃たないと思うが。それでも構わないらしい日方は、俺のナニの先端にパクリと食いつく。
日方の舌が先端をれろれろと舐めた。そう言えば朝にトイレに行ったきりだ。あまり弄られると漏れてしまいそうで気が気じゃなかった。
「日方、最初は痛いかもしれないけど」
「うううっぐぁ?!!!」
急に、俺のナニが引き裂かれるみたいに痛くて熱くなる。ナニの小さな穴に、少し大きい何かが差し込まれたらしい。
ある一定まで入り込むとそれは止まったが、次に何かが尿道を登っていく感覚に気付いた。冷たくて、膀胱まで一気に駆け上がっていく。
「ほら、これゼリーになってて気持ちいいだろ?」
ぶちゅぶちゅと潰れながら尿道を這いずる。それはさっき飲まされたパックの飲み物を、ゼリー状にしたタイプのものだった。
「んんっんん」
「お腹ん中冷たくて気持ちいいだろ?」
「ひいっい」
ぽこんと張った膀胱を日方が押した。俺はおもわず腹に力が入り、ゼリーを押し出そうとするとゼリーがパックに逆流していく。
「おっ、すげえゼリー戻ってきた。ほら、もう一回」
「あ、あ、あ、っっひいいい」
ゼリーを膀胱に詰め込まれ、膀胱を押されてまた吐き出す。ゼリーに尿道を擦られて、永遠に終わらない射精を繰り返しているようだった。
「もうお腹押さないから、宮雨自分で出しなよ」
ゼリーがまた膀胱を満たすと、それまで出口にはめられていたパックが引き抜かれる。大量のゼリーで満たされている膀胱は解放を望んでいた。
「あ、ああ……や、だ……」
ずるずると、ゼリーが先端からこぼれ落ちていく。もう我慢が出来なかった。そもそも尿道をゼリーで何度も擦られて、気持ち良くて、我慢なんて出来るはずがなかった。
ぶちゅうっぶしゅっぶにゅにゅにゅ……。
「ひっうう、うっあ、」
まるでお漏らしだ。ゼリーが出ていくのを止められなかった。否、勢いのなくなりかけたゼリーを出そうとしているのは自分だった。自分からお漏らししている。長い長いお漏らしをしている。
「ふえ、え……」
お漏らしなんてはしたない。それなのに気持ち良くてやめられない。自然と涙が出てきた俺に、日方の言葉がさらに追い討ちをかける。
「はははは、やべえ宮雨、まじでおしっこ漏れてる!わかる?黄色いのおしっこだよな!うっわ、すげえって、宮雨おしっこ、おしっこしてるよ」
「あ……」
腰が、多すぎる水分にずぶずぶに濡れていくのを感じた。頬も、横髪も濡れていくのを感じた。
「あ?なんだよ、宮雨泣くなよ……おしっこ漏らしてる宮雨めちゃくちゃ可愛いよ?」
日方が困ったような顔で俺の顔を舐め始めた。そんなこと言われて誰が喜ぶんだろうか?少なくとも俺は……。
「宮雨、おしっこ漏らしたんだし」
日方が俺の額に額をこつんと当てて、随分楽しそうに言う。まだなにかするのか。俺の尊厳を奪っておいて、まだなにを取り上げるつもりなのか。
「うんこだって漏らしちゃおうよ」
そんな事を満面の笑みで言うんじゃない。
「やっぱ熱でかなりあついな」
日方はどこからかタオルを持ってきてベッドの濡れたところに敷き、その上に俺をうつ伏せにさせた。
腰の下に枕を置かれ、尻を日方に惜しげなく晒す形になったが、俺は恥すら感じられないほど疲れてぐったりとベッドに潰れていた。
日方の手が尻を揉み、肉を割り開き、穴にフッと息を吹きかける。それから、ぬとっとした気持ち悪い感覚に襲われる。
「ちゅばっ……ん、……っふ、」
俺の尻でなにをしてるのか、俺はわかりたくなかった。それでも日方の髪がさわさわと尾てい骨を撫で、日方の荒い息が割れ目を吹き抜け、穴の浅いところを柔らかい何かが一生懸命ほじくっているのを感じては、察してしまうしかない。
「うあ、や、」
逃げようと這ってみたところで、腰をしっかり掴まれてしまう。それどころか、舌が抜き差しされて変な感覚に震えてしまう。
「ひゅっげ、ひたひめつけてゆ(すっけ、舌締め付けてる)」
「う、ううっやだ……」
なんでこいつは嬉々として人のケツを舐めているのか?俺には到底理解できない。
熱が出てただでさえ辛いのに、理解を超えた現状にキャパシティはオーバーして、混乱を極めた俺はぼろぼろと泣き出すのだった。
「はあ、ふう、ああ……」
やっと舌を引き抜いた日方は恍惚としている。もはや恐怖でしかない。
そんな日方がごそごそとなにかをスーパーの袋から取り出している。もうなにが出ても驚く気はしない。
「宮雨、すーっとして気持ちいいと思うから」
「ん、なに……」
くにゅっ。日方が俺の尻に何かを入れた。小さくて、少し硬い。それがなんなのかわからなかったが、日方の指がそれを押し込むために穴の中に入り込む事の方が気になった。
「中熱いから、すぐ溶けそう……もう2個くらい入れとくか」
「なん、だよ……」
ぐちゅ、くちゅ。なにかが二個、三個と入れられる。それも奥まで入れるために、日方の指が差し込まれた。
日方の指は入る限り奥まで来ると、じっと止まった。俺は指が気になって、早く抜いて欲しいと願った。けれど日方は抜くことはおろか、少しも動かない。
「……ん、日方……」
「宮雨」
焦れた俺が声を上げると、宮雨がそれを遮るように俺を呼んだ。熱っぽい声で、興奮しているのがよくわかった。
「感じてよ、宮雨。おれの指、宮雨の中に入ってるんだぜ?おれがしようと思えば、宮雨の腹ん中、ぐちゃぐちゃにだって出来るんだよ」
「ひっ……」
あまりの恐ろしさにゾッとした。
心底愛おしそうに言ってくる日方は、脅す気なんて少しもないんだろう。それでも、日方はその気になれば俺をどうとでもしてしまうんだ。
日方が恐ろしい生き物にしか思えなくなった。
「お、ねが……や、だ……」
カチカチと歯が震えた。日方が俺をどうしたいのか、俺にはもうわからなかった。
そんな俺をあざ笑うみたいに、日方の指がゆっくりと出たり入ったりをし始める。慣れない異物感に思わず指を締め付けると、日方の指は肉壁を味わうように、愉しむように、押して開いた。
「は、は……っは、あ、……っあ、あ……?」
日方が何かを入れて、少ししてからだった。体感的には延々嬲られているような気がしたけれど、時間にしてみればほんの数分だった。
俺は、俺の身体の異変に気付く。正確には、腸の異変。
「う、う、ああ……」
腹がキュルキュルと音を立てて、変な汗が出始めた。痛い、お腹痛い、痛い、痛い。
「効いてきたかな?ただののど飴なんだけどさ。いい下剤になるんだよね」
「ふっ、う、う、」
日方の人差し指と中指が一番深いところまで入り、ぐりぐりと圧してくる。ついでみたいに指が尻肉に食い込んむくらい揉んでくる。
俺はと言えば急行直下の腹痛に尻穴をきつく締め付け、歯を食いしばり、終わらない痛みになんとか抗おうと必死になるしかなかった。
「お腹痛い?おれの手にうんこ漏らしちゃう?いいよ、親友の手にうんこしちゃう宮雨、死ぬほど可愛い」
「い、や……だ……」
日方の手が誘うみたいに中をかき回し始める。どれくらい我慢できるのかわからなかった。けれど、気を抜けば一瞬で漏らしてしまいそうなのは一目瞭然だった。
「宮雨」
「ふっ、く、うう、」
日方の空いてる方の手が身体の下に入り、無理やり身体を起こされる。重くだるい身体はズンと沈み、日方の指を深々と咥え込む。
「ん、んん……っひ、い、い」
「お腹ゴロゴロ言ってんね。出したい?宮雨」
日方の手が腹を撫でる。さっきからゴロゴロと夏の雷雨みたいに鳴り止まない。それなのに日方の手が優しく撫でるから、俺の身体は弛緩しそうになる。
「やだ……ひ、う……と、いれ……」
「だよな。トイレ行こうか。指抜いたら漏れるだろ?このままな」
「ん、ん」
確かに指を抜かれたら漏れてしまいそうな気がした。俺がこくこく頷くと、日方の指が中でぐるっと回る。
日方が俺の前に移動して、背中に腕を回した。
「抱っこしてやるから、掴まって」
少しも歩けそうになかった俺は日方の言葉に甘えて、しがみつくように抱き付いた。手も足も汗まみれで滑ったから、とにかく必死で掴まる。
「はあ、まじ、宮雨やばいわ。このまま漏らすまで放置したい」
「ひ、がたぁ……っ」
「いってぇ!わかった、今行くから」
脳みその沸いた言葉に焦りと怒りを覚えた俺は、他にしようもないから日方の肩に噛み付いた。
日方はゆっくり立ち上がると、ずんずん歩き出す。わざとなのか仕方ないのか、上下に揺れた。そのたび、うんこがずり落ちてくるような気がしたが日方にしがみつくしか出来ないのが辛かった。
「はい到着。宮雨ちょっと立てるよな」
降ろされた俺は背中を押され、トイレのタンクに抱き付く形で便座を跨るように座った。
「はい、いいよ宮雨。のど飴でお腹ぐずぐずの宮雨がうんこするところ、一部始終おれに見せて」
「は?あ、っ、は、はあ、はあはあ、あっ、あっっあ、」
何を言ってるのか理解したくなかった俺は聞こえなかったふりをした。それから指が引き抜かれて、尻肉が割り開かれて、それが、無残に出ていくのを感じた。
「んん、っく、ううう」
汚い音を立てて出ていくそれを見て、後ろで日方が興奮してるのをなんとなく察した。
それでも止められるものではない。後で殺してやる、そう思っていた俺を、日方が押しとめる。
「ああっもう、やっぱり我慢できない」
「ひっぎ、ゃ、あっが、ひぎぃ、い」
それからは、ぐちゃぐちゃのぐずぐずだった。
痛い、熱い、臭い、痛い、熱い、痛い、苦しい。なにがなにやら、ガンガン押されてタンクに頭をぶつけて、俺は咽び泣いた。
「はあっはあっ、くっんんん、あーーーーまじいい、宮雨、宮雨っ宮雨っ」
耳元で俺の名前を呼んでしまいには耳にかじりついて、腹の中はぐずぐずで頭の中もぐずぐずだった。
「は、あ、あ、宮雨、おしっこ、おしっこするよ」
ひときわ熱い吐息が絶望を囁く。
「も、やだ……」
俺にはそれを無理やり受け入れるしか、なかった。
「宮雨」
日方が呼んだ。俺は人知れずビクッと震えたが、誰も気には止めない。日方だって。
あの日の日方はまるで嘘みたいに、あれから特になにをしてくるわけでもなかった。
ただただ俺が怯えたって、まるで何事もなかったみたいに日方は接してくる。そんなんだから、俺はあの日のことは夢だったのではないかと、どこかで淡い期待を抱いていた。
「宮雨平気かよ?最近なんか元気ないじゃん」
あっけらかんと笑って言う日方に、お前のせいだよと言いたかったが、俺は喉がつかえたみたいに言葉が出なくなった。
得体の知れない恐怖が、背筋をなぞったようだった。
「そんなぼーっとして、怪我でもしたら大変だよ?腕とか足とか骨折したらどうする?」
「は……は、」
渇いた笑いを顔に張り付けた。
そうしたら俺は、どうなる?
終わり