乱こー

※作品傾向
乱交
男女の絡みあり
視姦
スカトロ

 先輩に誘われて参加した乱交パーティー。ヤバイ薬も交えつつ、おかしくなるほどのセックスに踊り狂う。
 3回目の時、友達がまだ童貞だって言うから連れていくことにした。 俺のダチの中ではツラのいい方で、むしろ、なんで女できないのお前にできなくて誰にできんだよ、そんな感じだった。 いわゆる草食系というやつだろうか。顔も、どっちかっていうと中性的だし。
「いいよ、俺は……」
「いいからいいから、1回ヤれば、やみつきになるから」
「お前はもう、やみつきなんだ」
「お前もすぐこうなるよ」
 半ば強引にことを運んだ俺だけど、ヤりまくれるんだ、ヤって損はないんだ、こんなイイ事に誘って何が悪い。そう思っていた。
「中は薄暗いから気を付けろ。まず先輩に挨拶して、後は自由。服は脱いでも着たままでも、脱がせてもいい」
「お前は脱ぐの?」
「俺はー、いつもフルチン」
「あはは」
「他も似たようなもんだ。酒もタバコも薬も、部屋にあるのは自由に使っていい。でも薬は軽いやつしかないし、ヤク中は迷惑だからお断り……お前、ヤク中?」
「まさか」
「だよな。じゃ、どうぞ」
 がちゃん。快楽への扉が開かれた。そんな感じ。

 俺は女が好きだ。部屋に入って先輩に挨拶して、連れてきた友人、有里(ありさと)に、
「じゃあ、あとは好きにしな。帰る時は声かけろよ」
とだけ言って、適当な女のところへ。
 1回目は年上の女が教えてくれた。2回目は自分から声をかけた。毎回増員される”新しい子”と、俺はよろしくする。 同じ子とずっとし続けるわけじゃない。最初は雰囲気を楽しみながら、前戯も丁寧にする。途中で他の男と一緒になって責めたりしながら、気の向くままする。
 あの子とした後はあっちの子として、そっちの子とはじゃれ合う程度に。まるでダンスのパートナーを代えてくみたいに、ふらふらとするのは多分俺の性質上の問題。俺、飽きっぽいタチなんで。

 どれくらい経ったか、備え付けの冷蔵庫から水のペットボトルを取り、ソファで小休憩。一応ソファでは、おさわり程度まで、っていうのがルール。
 そこで、ふと気づく。いや、気づかされる。強い視線が向けられていて、それを追うと、有里が俺を見ていた。
 有里は部屋の隅で、壁に寄りかかり立っていた。一人だ。丁度相手と別れたところだろうか? でも、違う。なぜなら、有里は服を脱ぐどころか、少しの乱れもなく、部屋に入る前そのままだった。
 まだ、誰ともシてないのだろうか?草食系だから自分からは話しかけられないのだろうか。でも、だったら、そういうのを好む女は少なくない。有里の顔なら、女が寄るはずなのに。
 色々思案していると、有里が薄く笑った。 なんだか鳥肌が立って、その視線を振り払うみたいに、俺はまた女を探した。

 その後はもう、ずっと有里が気になった。一度気づくと、それはずっとついて回る。
 女を抱いてるのに、有里のねっとりとした視線で、集中できなかった。目の前にいる女を愛撫しながら、どこかで見ている有里の視線を感じる。 人を代えても、場所を変えても、ずっとだ。だけど俺は、有里に「 なに見てんだよ」とも言えず、イライラが募っていく一方だった。
 男はデリケートな生き物だから、ちょっとの事で萎える。俺は気をまぎらわすために、軽く酒を煽る。それでも足りないから、薬を口にした。
 ハイになって、有里の視線も気にならなくなった。むしろ見せつけてやる、とまで思うくらいだ。
 やっとセックスに落ち着けて、俺は女を壁に押し付け、バックから犯した。手におさまるくらいの乳房が心地いい。ちょっと強すぎる力で揉んだけど、女も薬を使ったのか、喘いでいた。
 有里のことなんて、頭からすっぽ抜けた。気持ちいい、俺今気持ちいい。
 瞬間、肩を背後から掴まれる。

 「梨本(なしもと)、冷蔵庫にゼリーがあったんだ」
 耳に口が付けられ、腰に響く低温がささやかれる。有里だ。
 いきなりなに言ってんだこいつ、肩を掴む腕が鬱陶しかったから、俺は無視して腰を振る。
「梨本のケツ、きれいだね」
 文章の前後の繋がりがなってない。全然意味がわからなかった。こいつも薬やったのか?
 俺は聞き流して、女に集中しようとした。でもできなかった。
「っつめた、」
 腰の下、臀部の割れ目のところに、なにか冷たいものが触れる。それを有里の手が押し潰しながら、割れ目をなぞり、穴に滑り降りる。
「なん、だよ」
「ほら、女の子が物足りなさそうだよ? ちゃんと集中しなきゃ」
 お前のせいだろ、思いながら、肩を掴んでいた手が腰を押して、女が急に深くなった俺のを締めるから、俺は息を呑んだ。 猿みたいに腰振るのに夢中になる。もういいや、有里がなにしようと、無視だ無視。
「俺に見せるみたいにケツ振って、可愛いね」
 不吉な有里の言葉だって、俺はもう、無視した。
 2個目のゼリーが投下される。最初はびっくりしたが、2個目はむしろ、火照った体に気持ちよかった。 それも有里の指に潰される。滑ったゼリーが、穴の周りに塗りつけられる。長くて細い指の腹が往復して、蟻のとわたりと呼ばれるところまで擦るのが気持ちいい。
 玉を握られ、下腹がきゅうきゅうする。とうとう穴に指が、にゅるんと入り込んだけど、もう、どうでもいいくらい気持ちよくてそれどころじゃない。
「その子の×××は気持ちいい? 梨本のおちんちん、きゅうきゅう締め付けるみたいに、梨本のケツ×××も、俺の指をきゅうきゅうに締め付けてるよ」
 有里が子供に教えるみたいに、優しく、懇切丁寧に言う。
 俺の頭が混乱して、俺のおちんちんを俺のケツ穴で締め付けてるみたいな気分になった。なにそれ怖い。
 俺が腰を動かして女の中から抜き差しするのと、おんなじように有里の指が抜き差しされる。
 指がどんどん増えていって、俺が女の中で2回イく頃には、ケツには有里の指が4本収まっていた。
 太さは十分だった。でも長さが足りない。もっと、もっと奥まで突いて欲しい。
 俺は女を壁にごりごり押し付けて突き上げてるのに、有里の指はほしいとこまで突いてくれなかった。
 女が苦しそうな声をあげる。でも俺はそれどころじゃない。 もっと、もっと、もっと。
 ずぬっ。
「ひあっ」
 ケツから全部の指が引き抜かれる。穴が開いて、すーすーする。 俺はそんなことしてない、もっといれろ、そう思って振り向くと、また、有里が鳥肌の立つような笑みを浮かべた。
 ず、ぐずぬぬっ。
「あっは、っはぁ、あっ」
 俺は声をあげる。指なんかより、ずっと太くて、重くて、長くて、熱いのが、穴を押し開いて貫いてきたからだ。 さんざん慣らされたけど、ぎちぎちにはまってる。内蔵が押し上げられて苦しい。入ってきただけで、頭の中が真っ白になる。
「ああっん」
 最奥までゆっくり突かれて、俺はイった。びりびりと痺れるような快感に、俺は呼吸も忘れて余韻に溺れる。
「俺、初めては絶対、好きな人に捧げたいって思ってたんだ」
 有里が囁く。
「俺の初めて、いっぱい味わってね、梨本」
「ひっぁ、あ、待ってぇ」
 有里が律動を始めて、俺は喘ぎながら言う。ヨすぎて辛い。今日はもう、何度イっただろう?俺の精液は空っぽになってるはずだ。 有里の巨根に前立腺をごりごり擦られ、無理矢理勃起させられてる。有里が揺さぶるままに、女を揺さぶる。女はもう、泣きながら、やめてって喚いてる。それでも、俺のちんこをきつく締め付ける。
「あっ、イく、イくよ、梨本」
 有里が、耳に口を押し付けて言う。イけよ、勝手に。 びゅるっ、びゅ、びゅびゅっ。
「ひっは、ぁ、っ」
 長くて、熱い放出に俺は背をのけ反らせて喘いだ。
「いっぱいいっぱい溜めてきたから、俺の精子で孕んでよ」
 有里の言葉で、地獄を垣間見た気がした。

 途中からは、もう膝が震えて立ってられなくなった。有里が俺のを、女から引き抜く。 両足を膝のところで持ち上げられ、のしのしと歩くと、その律動で俺は喘いだ。
 そして、部屋を一周して、先輩や、女たちに結合部から俺のイチモツの裏筋まで余すところなく見せて歩く。俺のプライドとか、なし崩しだ。
「よかったな、梨本。俺に種付けしてもらうところを、みんなに見てもらえて」
 最後に着いたのは、個室のトイレだった。便座に一度下ろされ、正面からまた突っ込まれる。 強く抱き締められて、耳とか顔とかべちょべちょに舐められるけど、俺は疲れてされるがままだった。
 宣言通りいっぱいためてきたらしい有里の精子で、腹がぱんぱんになってた。穴を抜き差しされると、ぐちょぐちょと言う水音が響く。
「んっ……梨本、……イくっ」
 もう何度目かの射精。毎回最奥に叩きつけるように精子がぶちまけられて、俺はその刺激で背中がぞくぞくするくらい感じた。 その射精はもう勢いがなく、きっと、薄いものだろう。ああ、これで終わるんだ。俺がそう思ったのも、束の間。
「梨本、おしっこ、するね。」
「え、」
 有里の言葉と同時に、胎内に広がる、精子とは違う熱。
「あ、や、っあ、あああ、」
 長い放尿に、俺はなす術もなく喘いだ。
「梨本。明日も、俺が梨本を満たしてあげる」
 甘く恐ろしい囁きに、俺は静かに目を閉じた。

終わり