2015/5/2

「……っ、ほんとに、も、漏れちゃう、から……」
 曽達(ソタチ)が絞り出すような声で言った。遊具もなく、ひと気もない公園の片隅でかれこれ2時間正座させられて、足の痺れは限界だった。
「漏らせよ、見てるから」
 巣是(スゼ)の革靴を履いたつま先が曽達の膝に食い込む。重圧がかかり、曽達は小さく呻いた。
「っ……う、っぐ……」
 どん、と横っ腹に蹴りを入れられ、曽達は無様に地面に伏した。追い打ちをかけるように、巣是が曽達の足を踏みつける。
「っっあああっ、だ、めっ……っくうう、」
 じんじんと痺れる足が圧迫され、全身まで震えるような刺激。曽達は一際高い声をあげた。
「あっっーー……」
 じょろじょろじょろ……。広がる水たまりに、巣是は笑みを湛えた。

終わり