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「ん……は、っんあ、きょ、しつこ……」
 過ぎるぐらいに唇を重ねて、伊津が苦情をぶつけた。確かに、ずっとキスばかりしていて、唇が腫れそうだ。
 でも唇を離すのが惜しいから、そのまま事を進める。だいぶ慣らした伊津の後ろの穴は、ローションに塗れてあとは俺のちんこを入れるだけだった。
「はあ、休み今日で終わりだし」
 後悔したくない、そう呟いてから一思いに奥まで挿れる。
「ああっ……んっんっ」
 挿れただけで軽くイった伊津が頭を逸らして小さく喘ぐ。内壁が痙攣して穴がきつく締め付けるから、それだけで俺までイきそうだった。
「伊津も名残惜しいだろ」
「はあっはあっあっあっあっ」
 細かく振動を始めると、伊津が押し出されたように喘ぐ。それが次第に高く、大きくなって、耳から脳を犯されているみたいに興奮が増した。
「ああっあっああっ」
「はっあ、あっ、伊津」
 脳天まで貫かれるような快感に、伊津が縋り付いた。首に腕が巻き付いて、ぎゅうぎゅうと抱き寄せられる。そんな伊津が愛おしくて堪らない。
「伊津……好きだ、愛してる」
「ああっあ、っあっうそっあっあああっ」
 愛を囁いた瞬間、穴がきつく締まり、それでも腰を止められず無理に抜き差ししたから、内壁をごりごり削られて伊津がイった。
 休み中に覚えた前立腺の快楽も相乗して、前を触ってもいないのに射精する。
「は、もっと、伊津、もっとイって」
「んああっっあっだ、っめだめっああああっ」
 イってる伊津の足を持ち上げ、上から深いところまで犯す。
「うっく、う、イくっ……」
 絶頂が近くて、伊津の腰を押さえて打ち付ける。さっきからずっとイきっぱなしになっている伊津は顔を手で覆った。
「見して、伊津、イってる顔」
 伊津の手を掴んで床に押し付け、可愛く蕩けたその顔にキスする。ひときわ深く突き刺して果てると、「あ……」と小さく悶えて吐息を零す。
 そんな奥ゆかしい反応に心がぶるりと震えた。

「中に出していい?」
「……」
 散々出し尽くして、それからベッドで抱き合ったまま、俺は伊津に聞いた。細いうなじに舌を這わせると、伊津の身体が震える。
 俺のちんこはまだ伊津の中に入ったままで、萎えたそれから出せるものと言えば一つしかない。
「伊津?」
 答えない伊津の下腹をさする。ここに俺の精液がいっぱい詰まってて、俺のちんこも入ってるんだ。そう思うと、撫でるのをやめられない。
「も、好きにしろよ」
 後ろの穴がキュンと俺のちんこを締め上げる。恥ずかしがって小さくなる伊津を抱きしめながら、俺は身体の力を抜く。
「はあ……」
「ん……んっ」
 伊津のうなじにキスをすると、穴はまたキュンと締め付けた。

終わり