34ソープごっこ

 忘れていたわけではないけれど、忘れようとしていた現実を目の前に突き付けられた気分。
 先日会って以来、初めてのメールだ。
『下戸の小便を柿狗の膀胱にカテーテルで導尿したのち、柿狗に自然排尿したくなるまで我慢させて、下戸のケツマンに放尿。そのあと俺が下戸のケツマンガン掘り生出し生放尿で最高に幸せになれると思うんだけど、どうですか?』
 僕も大概だと思うけど、古佐治は真性の変態なんだろうな。朝からこんなメールしてくるなんてさ。
『前半内容には大変惹かれる部分もございますが、後半内容が見るに耐えない提案なので、慎んでお断りさせていただきます』
 高校時代からの知人とは思えない堅苦しいお返事で拒絶感をアピール。ああ、でも、柿狗くんの膀胱に僕のおしっこ注入っていうのはかなり惹かれる。
 お互いの性癖がかなり似通ってるから今でも交友関係にあるわけで、悔しいが古佐治の発想は僕好みだった。
 そんなメールの返信を済まして電源を落とし、ベッドでごろごろしている柿狗くんに向き直る。
 僕の癒しはもはや柿狗くんとのひと時だけだよ。
「柿狗くん、ソープごっこしよう」
 僕が言うと、柿狗くんは僕をじっと見つめた。
「ん、どうかした?」
 何か言いたげだけれど言わない柿狗くんに聞くと、ぷんとよそを向いてしまう。僕はベッドに膝をかけて、柿狗くんの顔に顔を寄せた。
「なあに、僕がソープ行ったと思って嫉妬してるの?大丈夫だよ、僕ソープなんか行ったことないから。だから、想像でソープごっこ、しようよ」
「嫉妬なんかしてない」
 興味なさげに柿狗くんが言うので、僕はしゅんとする。
 柿狗くんの「嫉妬なんかしてない」は、世に言うツンデレの、「べ、別にあんたのことなんか(ry)」とは同じ意味ではない。
 本当に心から嫉妬なんかしてないと言うので、嫉妬してくれたら嬉しいのになあ。
 僕が古佐治とシたら嫉妬してくれるかな?いいや、柿狗くんは興味ないだろうな。
「俺もソープ行ってみたい」
 だから僕は行ってないって言ってるのに。
 それにソープ行ってみたい、だなんて言われたら僕の方が嫉妬しちゃうよ。
「一人で家の外にも出られないのに風俗に行きたいなんて言っちゃうの?」
「それとこれとは関係ない」
 ツンとしてる柿狗くん。そんな態度取られたら、泣くまで責め立てたくなる。
 泣いて、僕に縋り付いてほしい。
「どうかな?柿狗くん最近お漏らし酷いし、外に出たら怖くてすぐ漏らしちゃうんじゃない?風俗に行ったって緊張してうまく勃たなくて、やっぱりお漏らししちゃうんだよ。そんなの見たら相手の女の人に笑われちゃうよね。それでもいいなら、行ったらいいんじゃないの」
 キッと睨んでくる柿狗くん。やっぱりお漏らし、気にしてるみたいだね。
「漏らさない」
「漏らしちゃうよ。オムツ穿いたら?」
「漏らさない!!!」
 嘲る僕に柿狗くんは顔を真っ赤にして声を張り上げた。柿狗くん、こんなに大声出したの久しぶりじゃないかな。
「そ、それに、漏らすのだって、いつもお前がいじわるす、するから、で、」
 舌がもつれて上手く喋れないのか、つっかえつっかえで反論を唱える。そんな柿狗くんが、指が白くなるほど握りしめた手をそっと触ると、僕の手を跳ね除けられた。
 酷いなあ、そこまでしなくていいじゃない。
「そうだね、確かにお漏らしするのは僕がいじわるするからかもしれない」
 今度は跳ね除けられないよう、柿狗くんの手をしっかり握る。思ったより力が入ってしまったのか、柿狗くんは一瞬眉をひそめた。
「でも柿狗くん、射精する時よりもおしっこする時の方が気持ち良さそうな顔してるもの。それは僕のせいじゃなくて、柿狗くんがお漏らし大好きだからだよね?」
「ち、ちが……」
「違うの?嘘だよ。だって今だってお漏らしする時のこと考えて、ゾクゾクしてるくせに」
「ひっっう」
 空いてる方の手で柿狗くんの股間をそっと撫で上げると、目をつぶって喘いだ。
 柿狗くんはうわ言のように違う違うとぶつぶつ言っている。
「違わないよ。柿狗くんはお漏らしが大好きなんだよ。カメラの前で、たくさんの人に見られても気持ち良くなっちゃうくらい」
「違う……」
 耳元で囁いてあげれば効果覿面。柿狗くんの顔色が青くなっていって、声は弱々しい。
「大丈夫だよ、柿狗くん。柿狗くんがおしっこもうんちも垂れ流したって、僕が面倒見てあげる」
「しないっ……いらないっ……」
 さっきまでの強気はどこへやら、目を固く瞑り、頭を振って否定する。もう少しで泣いてくれるかな。
「するよ」
「しない……しない……」
 柿狗くんは愚かだね、目をつぶっているから、僕がなにをするかもわからない。
 優しい僕は、優しく柿狗くんのお腹に手を乗せた。手のひらに力を入れて圧していく。膀胱のあるあたりを。
「うっぐ、な、に、」
 苦しそうに呻いて、やっと僕のしていることに気付く。
 怯える柿狗くんに、なるべく優しく微笑んで教えてあげる。
「今だっておしっこ、漏らしそうでしょう?」
「い、いたいっ、腹おすな、」
 声震えてる、可愛いなあ。柿狗くんとしっかり目を合わせて、僕は言った。
「出していいよ、柿狗くん」
「だ、ださな……」
 唇を震わして、泣きそうな顔をするからつい唇を重ねてしまう。顔を逸らそうとしたから、柿狗くんのお腹を圧す手につい力が入ったらしい。
 眉を顰め、目尻に涙を溜めた。痛いだけじゃおしっこできないよね。
 僕はマッサージするように、ゆっくり手を回した。
 上手く息継ぎのできない柿狗くんは苦しそうに呻いている。目が合ったので見つめていると、柿狗くんの瞳が揺れた。
「ん……んん……っん、んんんっ……」
 しょろー……しょろしょろしょろしょろ。
 柿狗くんの目からぽろぽろと涙が落ちた。柿狗くんと重ねていた唇を離すと、柿狗くんのか細い泣き声が聞こえる。
「ふっ……うえ……え……ひ……ああ……あああ……」
 最後まで出し切れるように手の圧は緩めず動かし続けた。泣いて赤くなった耳元で囁いてあげる。
「柿狗くんのおしっこもうんちも、僕が全部愛してあげる。柿狗くんのこと愛してあげられるのは僕だけだよ。僕がずっといつまでも愛してあげる。だから泣かないで」
 くしゃくしゃになった顔がさらに歪んだ。僕はなかなか泣き止まない柿狗くんを、しばらく抱きしめてあげた。
 泣きすぎると水分出過ぎて頭痛くなっちゃうよね。あとでお水いっぱい飲ませないと。
 でもお漏らしした後ってあんまり飲みたがらないからなあ。泣きすぎてぼーっとしている柿狗くんに口移しで水を飲ませる。
 そろそろお風呂場に移動しなくちゃなあ。
「柿狗くん、お風呂場行こう。ソープごっこしようよ、おしっこ漏らしたの気持ち悪いでしょう」
「っ……」
 ありゃりゃ、結構ダメージ大きかったみたいで、漏らしたとかおしっことか口にするだけで泣きそうな顔してる。
 でも水分は出切ったのか、涙が落ちることはない。
「ごめんごめん、僕が意地悪だったねー。ほーら、お風呂できれいきれいしよ?気持ちいいこといーっぱいしてあげる」
 柿狗くんの手を握り、背中を支えて身体を起こしてあげる。背中が丸まって、だいぶ疲れてるみたい。
 泣くのって意外と体力使うんだよね。
「ほら、抱っこしてあげる。ぎゅーってして」
 頭ぼーっとしてるからいけるかな。柿狗くんの身体を正面から軽く抱きしめて、柿狗くんが動くのを待つ。
 ゆっくりと首に腕を回して、ぎゅーっとしてくれた柿狗くん。柿狗くんにぎゅーってされるの嬉しいなあ!
 お尻の下で両手を組んで、僕はゆっくり立ち上がった。
 抱っこするって言ったけど、大の大人を抱っこするのって結構大変。それに柿狗くんのスウェット、お尻の方まで濡れてる。
 ぐちゃぐちゃで気持ち悪いだろうし、かぶれちゃうかも。早く脱がしてあげなくちゃね。
「はーい、到着。お洋服脱ぎ脱ぎしよーね」
 脱衣室でさっそくスウェットとパンツを一気に脱がせてあげ、そのままの勢いで上のシャツも脱がせる。
「はい、ばんざーい」
 子供にするみたいに言ってあげると、素直にバンザイをしてくれた。スポッと脱がして出てきた顔は目をつぶっていて、何だか可愛い。
「よく出来ました」
 頭を撫で撫でしてあげる。なんだか保育士さんになった気分だなあ。
 まだ頭ぼーっとしてるのかな?いつもなら嫌だ嫌だっていいそうだものね。
「じゃあ僕も脱いだら、一緒に入ろう」
 僕もささっと脱いで裸に。2人で全裸になるなんて初めてだから、なんだかドキドキしちゃう。
 がちゃ、お風呂場のドアを開くと、洗い場の真ん中にエアマットが置いてある。
 わざわざ買った物で、黒色の物を選んだのは射精したら目立つかな、と思ったから。でも石鹸の色と混じってわかりづらいかもなあ。
「柿狗くん寝っ転がっていいよー。先にうつ伏せなろうか」
 柿狗くんは膝をついて、エアマットの感触を楽しんだ。気に入ってくれたのかな、素直にエアマットの上にうつ伏せになる。
「じゃあお湯かけるねー」
 シャワーで温度と湯量を調節して、柿狗くんの背中にかけてあげた。柿狗くんの腰のあたりに跨り、背中を手で撫でながらゆっくり濡らしていく。
 お風呂にエアコンがついてて暖房をかけてるから、長時間遊んでも平気なんだよね。
「石鹸つけるよー」
 調べたところ、ローションとボディソープを混ぜて使うのが一般的らしいので僕もそれに倣って、桶の中にローションとボディソープを適量混ぜておいたものを手に取る。室温くらいになってるからいいかな。
 両手にしっかり馴染ませて、柿狗くんの背中にぬとーっと垂らす。濃いピンクが柿狗くんの背中を汚して行く。
「冷たくないよね?」
「ん」
 柿狗くんは手を枕に、なかなか心地良さそうにしている。僕もマッサージ気分で、柿狗くんの背中に垂らしたローションソープを伸ばしていく。
 うん、ちゃんと泡立つね。
「ん、っ」
 足の方まで身体を下げ、お尻を揉んであげると柿狗くんがびくっと反応した。
 念願の柿狗くんのお尻もみもみタイムなので、柿狗くんにはしばらく我慢してもらおう。
 形のいい張りのあるお尻のお肉を、片方ずつ片手で揉みしだく。手のひらでお尻全体を圧して、開いたり閉じたりさせたり、指先の感触を楽しむように指を食い込ませる。
「気持ちいい?柿狗くん」
「……」
 柿狗くんは何も答えてくれないけど、少し息が上がってるから気持ち良くなってくれてるのかな。
 僕は柿狗くんのお尻を割り開き、穴の淵に親指を添える。泡あわヌルヌルを擦り付けるみたいに、重点的に擦り付けた。
「ん、ん、」
 親指の腹を当てて、こしこしすると穴がヒクヒクとする。そのままお尻の割れ目をなぞったり、会陰の方まで指を這わせると柿狗くんは小さく喘いだ。
 僕は自分の身体にローションソープを塗りたくり、滑らないように気をつけながら柿狗くんの上に覆いかぶさる。
 ああ、やばい。
 素肌と素肌が触れ合っているだけで、僕の興奮は最高潮に達した。もちろん勃起してる。
「体ごしごしするよー」
 言いながら、身体を上下に動かしてこすり合わせる。少し華奢な背中に僕の身体を擦り付けるのは、なんだか背徳感を覚えるよ。
 これしっかりローションつけないと、乳首なんかは擦れて痛いかも。僕はローションソープを足しつつ身体を擦り付ける。もはや、押し付けて僕が楽しんでいるだけだ。
 僕は柿狗くんの身体を全身で感じられて楽しくてしょうがないんだけれど、柿狗くんには物足りないかな。
 そんなのダメだよね。
「柿狗くん、お尻の割れ目ごしごしするからね」
 僕は自分のおち○ちんにローションソープを塗りたくり、お尻の割れ目にちょこんと挟ませる。
 パイズリほどの抱擁感はないけど、この位置と弾力はかなりいい。
「や、やだ……っ」
 お尻の穴が近いからか、柿狗くんが顔を上げて身体を動かそうとした。
 それよりも早く、僕は腰を動かす。
「はあ、柿狗、くん、動くと、間違って……ん、穴に入っちゃうかもよ?」
「っ……ひっ……」
 お尻の穴の上を掠めて割れ目を往復するのはかなり気持ちがよかった。
 このまま処女穴貫通させてしまいたいくらいだけれど、僕は歯を食いしばって堪える。
 はあ、柿狗くんのお尻、もう、ほんと。
 おち○ちんを挟んでいることはもちろん、手の中で揉んだ時の柔らかさもこの上ない。
「はあはあ……んっ、……は、っ……」
 ああ、もうイきそう。
 僕はぐっと息を呑んで、前後運動を止めた。名残惜しいけれどお尻からおち○ちんを離す。
「……ふう、柿狗くん、仰向けになって。反対側も洗うよー」
 少し自分を落ち着かせてから柿狗くんに声をかける。我ながら凄い自制心の持ち主なんじゃないかと思うんだ、僕って。
 柿狗くんと気持ち良くなりたいもんね、そのためなら我慢するぞ。
「……柿狗くん?」
 柿狗くんが中々上を向いてくれないので、もう一度覆いかぶさり、腕をお腹に回してぎゅっと抱きしめてみる。
 背中から抱きしめるのはお布団でいつもしていることだけれど、素肌がぴったりくっつくのは全然違う。このまま一つに、一体化してしまいたい。
 柿狗くんの体温と心音が気持ちいい。
「どうしたのかな」
 まだ泡の付いていない首筋にキスを落としながら、柿狗くんの反応を待ってみる。
 柿狗くんは首を振っていやいやした。うーん、言ってくれないとわからないけどなあ。
「柿狗くん、おち○ちん勃起しちゃって恥ずかしいとか?大丈夫だよ、僕も結構限界だもん」
 僕がそう言うと、耳を真っ赤にして、ますます首を振る。なんだろう?
 あ、もしかして。
「やっ」
 手を柿狗くんのおち○ちんに持っていくと、案の定柿狗くんはイってしまっていたみたい。ローションでも石鹸でもないぬるぬるがマットに溜まっていて、指ですくうと白濁がついてくる。
「そっかそっか、気持ち良かったよね。柿狗くん気持ち良くなれてよかったよ」
 多分エアマットに柿狗くんの身体も擦れていたんだろうね。お尻の割れ目擦られてイったなんて、ちょっと恥ずかしいか。
「じゃあもっと気持ち良くなろう、僕もイきたいから。ね、だから仰向けにならうね」
「ん……」
 首筋にちゅっちゅとキスをして、柿狗くんを優しく宥める。ようやく寝返りを打つように身体を動かした柿狗くん。
 目は恥ずかしそうに伏せて、僕と合わせないようにしている。そんなところがいじらしくて可愛い。
「手はバンザイしててね」
 柿狗くんの手を取り、頭の横へ。
 ローションソープを手になじませて、とろりと胸にかける。胸全体に馴染むよう手を広げてゆったり伸ばしていく。
 小さい乳首がツンと尖っていて、それに指がひっかかる。その度に柿狗くんが身体を跳ねさせた。
 ようやく慣れたかな、という時に手のひらで大きく円を描くようにこねると、柿狗くんは目を瞑って喘いだ。
「んん、ん、っ、」
 鼻にかかるような甘い喘ぎ。乳首は殆ど触ってこなかったからね、感じてくれているならいいね。
 気持ち良さそうな柿狗くんを見ながら、晒された脇に手を伸ばす。脇毛に指を絡めながら窪みをなぞると、身体をくの字にして柿狗くんが縮こまる。
「やだっ」
 脇はくすぐったいのか、僕の手を挟んで動かない。
 可愛くてくすくす笑うと、柿狗くんは赤くなって睨んでくる。
「気持ちいいよ?」
 僕は言いながら、手を抜き差しした。ローションソープまみれの手を抑えられるわけもない。
 ぬるぬるの脇を手が前後する。なんだか脇と手でセックスしてるみたい。
「ほら、泡立ってきた。脇がぐちょぐちょになってる。音も立って、なんだかエッチだね」
「っ…、…」
 柿狗くんは首を振るけど、おち○ちんはふるふると勃ち上がってきていて、気持ちいいよと教えてくれている。
 柿狗くんの身体中が性感になりそうで、これからの開発が楽しみ。
「よし、じゃあ体でごしごしするよー」
 もう一度僕は身体にローションソープを塗り、柿狗くんの身体に覆いかぶさる。膝を立てた間に入り、ぴったりはまる。
 今度は正面向きで顔が近いからか、柿狗くんは所為無さげに目をそわそわとあちこちに向けている。僕はそんな柿狗くんにあえて声をかけず、身体を擦り合わせる。
 ぷちんと膨らんだ柿狗くんの乳首が僕の乳首と擦れて気持ちいい。お互いに勃起したおち○ちんの裏側が擦れ合って、どんどんやらしい気分になっていく。
 はあはあと息の荒くなっていく柿狗くんの、快感にとろけていく様子が可愛い。
 立てた膝を少し閉じてきて、脇腹を擦る。それさえ気持ちいいように、柿狗くんも内股を擦られるのが気持ちいいみたい。
「はあ、柿狗くん、気持ちいいよ、もうイきそうっ……」
 僕は片手で2人のおち○ちんを掴み、身体を擦り付けるのに合わせて上下に擦る。柿狗くんの息が上がって、もう限界が近いのがわかる。
 ああ、もう、こんな時に限って僕のことをじっと見つめてくる柿狗くんが愛おしくてたまらない。
 唇を重ねると、それに応えてくれる。柿狗くん、柿狗くん、柿狗くん。
「んっ……」
「んん……」
 びくっ、びくびくっ。
「はあ、はあはあ……はあ、はあ……」
「っは、あ、……」
 軽く放心状態で、2人して荒い呼吸を繰り返すだけだった。腕の中の柿狗くんがどうしようもなく可愛い。
 早くアナルセックスしたいという思いは募るばかり。
「おヘソに精子溜まっちゃったね」
 呼吸が整って身体を起こすと、2人分の精液が柿狗くんのお腹の上をゆっくり流れ落ちて行く。柿狗くんはそれをじっと見つめている。
 多分頭働いてないなあ、眠たくなってるかも。本当はこのままお風呂入ってしまいたいけど、ちょっと洗わないとね。
「柿狗くん、手出してー」
 僕が言うと手をくっつけて手のひらを見せてくれたので、そこにボディソープを多めに出す。
 そして手を重ねて、多少こぼれるのも気にせず手をにぎにぎした。
「身体洗いっこしよう、それが終わったらゆっくりお風呂浸かろうね」
 柿狗くんの手をにぎにぎして泡立ってきたので、そのまま柿狗くんの腕から胸に泡を伸ばしていく。
 白い泡が柿狗くんの身体を包んでいった。
「わかんなかったら僕の真似してね」
 僕が声をかけると、少しためらってから手を腕から胸へ動かしてくれる。
 普段は僕が柿狗くんにしてあげるのが常だからね、柿狗くんが僕にしてくれるのって新鮮。身体に触ってくれるだけで嬉しいなあ。
 肩から首にかけてを丁寧に撫でていく。柿狗くんの喉仏、あんまり出てないんだよね。
 はあ、これシチュエーションが違ったらただの首絞めてるようすに見えるなあ。
 柿狗くんも僕の真似をして首を洗ってくれる。僕の喉仏が気になるのか、その周りを重点的にしてくれる。
 顎を手で挟むと、キスしたくなったのでそのまま唇を重ねた。唇をもぐもぐするように、次第に舌を差し込み柿狗くんの口内を貪る。
「ん、んふ……っん」
 僕はキスをしながら柿狗くんの背中を洗ってあげるけど、流石に柿狗くんの手は止まってしまった。
 柿狗くんの舌に舌を絡める。どんどん深くまで舌を伸ばそうとしすぎて、柿狗くんちょっと苦しそうかな。
 唇を離すと俯いた柿狗くんの唇から唾液が滴り落ちた。
 もう一回顎に指をかけて上を向けさせ、唇を重ねると半泣きでもうやだと目で訴えてくる。うんうん、唇重ねるだけにしようね。
「柿狗くん石鹸足すから手、出してくれるかな」
 僕が言うと、なんとか手を上げてくれる。結構疲れてるねー。
 それぞれの手にボディソープを落とし、僕も自分の手に落として泡立てる。
 柿狗くんが手を上げたままで、僕が手をにぎにぎして泡立てるのを待っているということに気付いて、胸がキュンと高鳴る。
 にやにやしながらにぎにぎしてると、柿狗くんに訝しむような目で見られた。
「柿狗くんのおっぱい洗ってあげようね」
 誤魔化すみたく言いながら、柿狗くんの胸にもう一度手を這わせる。ぷつんと存在する乳首を親指の腹で擦ると、柿狗くんの身体がびくんと跳ねる。
 しっかり綺麗にしてあげないとね。上から、下から、側面を丁寧に擦ってあげる。
 柿狗くんは膝をもじもじとして、気持ち良さそうにおち○ちんを勃たせている。
「柿狗くんのおっぱいからミルク出たらいいのになあ。そしたら僕、毎日柿狗くんのおっぱい飲んじゃう。甘くて美味しいよ、きっと」
「出るわけないし」
 人差し指の側面に押しつぶすみたいに親指で乳首を軽く押さえると、柿狗くんが目をぎゅっとつぶって息を呑んだ。
 痛気持ちいいくらいの刺激なのか、指を軽くこしこしすると、はあっはあっと喘ぎ出す。
「うん、でもミルク出なくても、毎日おっぱい吸ってあげたくなるね。そんな気持ち良さそうにしてくれたら」
 胸を突き出して浅い呼吸して、すっかり乳首が感じるようになったみたい。快感で潤んだ目で僕を睨んだってだめだよ。
「わ、痛いっ、柿狗くんいきなりそれは痛いよっ」
 恥ずかしいのか怒ったのか、柿狗くんが僕の乳首をぎゅっと捻りあげてくる。僕別にどMじゃないしね、普段乳首弄ってもいないからただ痛いだけだよ。
「痛くしてんの」
「酷いなあ」
と言いつつも、僕が痛いと声を上げた時から強さが弱まってるから、柿狗くんは優しい子なんだよね。
 石鹸を付けてなければ乳首ぺろぺろしてあげるけど、今は出来ないから指で乳頭の先を掠めるように刺激してあげる。
 うう、と呻いた柿狗くんが気持ち良さそうなのはいいけど、その度僕の乳首を摘む指に力が入るので痛いよー。
「ほら柿狗くん、脇洗ってあげる」
「んんっあ、いい、っそこいらないっ」
 やっぱりくすぐったいのか、脇に手を当てるとビクンビクン身体を跳ねさせる。僕の乳首からは手を離してくれて一安心。
「でも慣れたら絶対気持ち良くなるよ?」
「慣れっなくて、いいっ」
 腕でぎゅっと挟んでくるけど、だからぬるぬるの手を押さえられるわけもないよね。今度は脇腹から撫で上げると身体をよじって震えた。
「柿狗くん脇弱かったんだねー」
 今度脇腹責めとかいいかもね。くすぐったくておしっこ漏らすまでくすぐり続けるの。
 まあ、漏らすまでって今言ったらまた泣いちゃうかもしれないから言わないけどね。
「んんっやだ、もういいっ」
 僕の腕を押して嫌がったので、ここで終了。
 腰からおへその辺りを軽く洗い、もう一度ボディソープを足す。今度は柿狗くんのお腹に直接ボディソープをかけてあげて、それを広げるように泡立てる。
 柿狗くんの陰毛が生え始めている辺りから指で擦ると、それもちょっとくすぐったいみたい。
「柿狗くんも僕の身体洗って?」
 言って、僕のお腹にもボディソープを落とす。
 柿狗くんがおずおずと手を伸ばし、お腹の辺りから下腹部、陰毛に触れない辺りを擦ってくれる。
 照れ屋さんだからね。
「おち○ちんは入念に洗わないとね」
「ああ……っ」
 乳首やら脇腹への刺激で、柿狗くんのおち○ちんはだいぶ大きくなっている。
 ローションとソープを混ぜたものはもう乾いていて、ボディソープでぬるぬるにしてあげる。
 おち○ちんへの直接の刺激はやっぱり気持ちいいのか、両手で扱いてあげると喘ぎ声を上げた。さすがに僕のおち○ちんは洗ってくれないよね。
 僕は柿狗くんの身体に密着するようずりずり動き、柿狗くんの手を背中に回させる。
「僕の背中、洗えたら洗ってね」
 僕は自身と柿狗くんのおち○ちんとを重ねて、両手で扱く。
 亀頭を手のひらで撫でると、2人して気持ち良くなっちゃう。
「んっ、ん、あああっ、は、ああ、ん、」
 なんとか背中を洗おうとしてくれる柿狗くんだけど、手が滑って、僕の身体にしがみつくだけで精一杯みたい。
 泡だらけの肩に顎を乗せて、耳元で喘いでくれるから興奮が増す。
「んー、ん、あ、イく、イくっ」
 もう何回かイってるけど、柿狗くんイけるみたいだね。
 僕ももう限界かな。フィニッシュに向けて、手を素早く上下させた。
「あ、ああっ……」
 掠れた切ない声に、柿狗くんがイった後僕も果てる。
 泡だらけの手の中に2人分の精子が放たれている。
「気持ちよかったねー、でももう一箇所ね」
 寄せ合った身体をもっと寄せて、僕はあぐらをかき太ももを跨るように柿狗くんに乗ってもらう。
 お尻のお肉を揉みながら、ぬるぬるの指を穴へとあてがう。
「壺洗いっていうのがあるんだって。だから柿狗くんの穴も、壺洗いしてあげる」
 二本指を立てて、穴をぐりぐり刺激する。肩に乗せたままの柿狗くんの頭がぐらぐら揺れて、ふうふうと荒い息が聞こえる。
 さすがに二本いっぺんは無理かな、なんて思ってると、ぬるんと穴の中に指が入った。
「はっ……ん……ん……」
 震えた喘ぎ声にぞわぞわする感じがなんともたまらない。指を抜き差しして、穴の中を泡だらけにしていく。
 前立腺いけるかな、ん、ここかな。
「んん、……っあ、……うう、やだ……あ、」
 前立腺を刺激してあげると、柿狗くんが呻いた。指をきゅうきゅうに締め付けられる。
「力抜いてー、指動かせないよ」
「そこやだあ」
 指で前立腺を擦ってあげると、その感覚が慣れないのか頭を振った。じわっと何か出そうな感じがおしっこに近いからそれも気になるのかもね。
「わかったわかった、指抜いてあげるから力抜いてね」
 僕は指を動かすのをやめ、柿狗くんがふうふうと息を吐いて力を抜こうとするのを静かに待った。
 お尻に入る力のコントロール出来ると、のちのち楽だしね。
「じゃあ抜くよー」
 僕は指を広げて、穴を拡げるように回しながら抜いていく。柿狗くんの背中がピンと伸びて、なかなか良さそうな反応。
「ん、んんん……ふ、あ……」
 指がちゅるんと抜けると、お尻の穴がくぱくぱしている。気持ち良さそうな顔してるから、淵を撫でてあげると柿狗くんが目を見開いた。
「あっだめ、あ、ああっん、あー、あっあっ」
 両手でお尻の穴を押さえようとして可愛い。
 うんち出そうなのかな?
 僕は柿狗くんの腕を背中で束ねて掴み、お尻の穴に指を突き立てる。
「お尻気持ち良くてお腹緩んじゃったかな。このまま出しちゃっていいからね」
「ううう、やだ、やだ」
 穴に指を入れると、すぐに指先に当たる。淵を内側からひとなですると、もう限界だったようだ。
「ああっあ、あ、あ」
 にゅるにゅると顔を出したうんちを桶の中に落とし、柿狗くんの排泄ショーが始まる。
 後ろから観察したかったなあ。穴の様子がよくわからないよ。
「はあっはあっ、……あ、んん、あ」
 一度始まったら止まらないのか、全部出し切るまでそれは続いた。
「気持ちよかったねー、お尻の穴もう一回あらうからね」
 そう声をかけて指を穴に差し込むと、柿狗くんのすんすんと言う鼻をすする音が聞こえた。今日はおしっこも漏らしたしね、また泣いちゃったかな。
 その後はさっとシャワーを流し、2人で湯船に浸かる。
 僕の上に、僕と向き合うように座る柿狗くんの目は少しとろんとしている。うんちをしたのが恥ずかしいのか、僕の肩に頭を乗せて目が合わないようにしているのがまた可愛い。
「寝ちゃってもいいからね」
 こくん、こくんと頭が揺れていたので声をかけると、そのまま寝てしまったらしい。
 柿狗くんが浴槽に滑り落ちないようしっかり抱きしめながら、僕もほっと一息。後片付けが大変だなあ、と思いつつ、僕も温かいお湯に身体の疲れを癒した。


終わり