48産卵

 浣腸も済ませて準備万端。今日はお水いっぱい飲ませたし、お漏らしもしてくれると嬉しいなあ。
「こんにちはー、今日は柿狗くんに産卵ごっこしてもらうよ」
 用意したのは白いピンポン球。
 ウミガメの卵みたいでいいかな、と思ったので。
「じゃあ柿狗くん、ローション塗ったら入れてくからね」
 もはや定番の、椅子の上でM字開脚に拘束された柿狗くんに笑顔で言うと、柿狗くんは眉間にしわを寄せる。
 なんとか僕に、「ほんとやだ、やめたい、やりたくない」とアピールしてるみたいだけれど、そんな顔の柿狗くんが泣きながら産卵してるところを見たいから遠慮なくいっちゃうよ。
 むき出しでくぱくぱ息をするようなお尻の穴に、指を当ててローションを塗り込む。
 まずは入り口から、入ってすぐのところを重点的に撫でる。
 緊張と違和感できゅうっ、と指を締め付けるけど、その肉を押し返すように刺激してあげる。
「ん、ん……」
 ちょっと気持ち良くなってる柿狗くん。今日はガムテープ+パンツの口封印ではなく、木を噛ませて猿ぐつわにしている。
 いきむときに歯を食いしばるだろうから、固すぎず柔らかすぎず、丁度いいと思って選んだ品だ。
 木の断面にはウサギのマークが入っていて可愛らしいが、マイナーなSMグッズショップで購入した猿ぐつわ用の木だった。
 一見ただの木の枝にしか見えないけれど、木の成分に利尿作用が入っているから唾液が染み込み、成分が滲み出た頃柿狗くんの膀胱が刺激される予定。
「指三本まで慣らすからねー」
 言いながら指を増やすと、んー、と呻く柿狗くん。穴を拡げられる感覚はまだ慣れそうにないみたいだね。
「ピンポン球って意外に大きいんですよね。2個、うーん出来れば3個入れたいところだけど、いけるかなあ」
 誰に言うでもなく呟くと、柿狗くんが首を振って拒否した。
 まだ元気そうなので一気に指を三本目まで入れて中をかき回してあげる。
「んっ……く……うう……」
 前立腺はあとでピンポン球に嫌ってほど刺激されるだろうからね、とりあえず拡げる作業にとどめておくよ。
 指を引き抜くと、少し開いたままになっている。しっかり閉じられる穴のままでいて欲しいなあ。
 心配で淵をひとなですると、ちゃんときゅっとすぼまったから一安心だ。
「じゃあピンポン球入れるね」
 早く入れないと、出す時間がなくなっちゃうからね。とは言え急ぎ過ぎれば痛い思いをさせてしまう。
 ピンポン球にもローションをしっかり付けて、柿狗くんのお尻の穴へ。
 冷静に素早く慎重に、ピンポン球をお尻の穴に突っ込む簡単な作業。
「息吐いてー」
 緊張からか、穴にピンポン球を押し当てると、口は硬く閉ざされてしまう。異物入れるのは怖いよね。
「大丈夫だからねえ、おちん○んこすってあげよっか」
「ん……ふ……う……」
 ちょっと萎えぎみのおちん○んに手をかけ、扱いてあげる。
 生放送ではなるべく初見のリアクションを見せたいから、リハーサルとかなしなんだよね。
 ちょっと難しいかなあ。
「おちん○んに意識集中してー、怖くないからね」
 おちん○んを撫でられて少し落ち着いたのか、お尻の穴にピンポン球が少し食い込む。
「よしよし、いいよ」
 ゆっくりぐりぐりと押し込んでいく。
 お尻の穴の淵が中に入り込んでしまわないよう、おちん○んを握る手を離して、穴の淵に指をかけて軽く外側に引く。
 途中までいけばするんと入るらしいからね。がんばれ柿狗くん。
「んん……ん……」
「はいはい、おちん○ん撫でてあげるね」
 またお尻に意識がいってしまうのが嫌なのか、柿狗くんが声をあげた。
 鬼ピー以心伝心だね、柿狗くんのことわかってるんだな、そんなコメントに少し照れてしまう。
「ん、いい感じ、ほら、一個入った」
 半分まで入ると、にゅーっと飲み込まれるようにピンポン球が姿を消して行く。
 くぱくぱと息をするお尻の穴から、白いものがチラチラと見えた。
「ほら、柿狗くんのお尻でピンポン球もぐもぐしてるね」
「んっんん」
 爪で見えてるピンポン球をコツコツ叩くと、振動が嫌なのか柿狗くんは頭を振った。
「じゃああと一個入れようか。この調子なら二個目はすんなり行けそうかな」
 二個目をあてがうと、涙目で首を振る柿狗くん。うー、可愛すぎるよ、その顔でもっと哀願してよ。
 それで僕が無視してあげるから、絶望に打ちひしがれて泣き濡れて欲しい。
 あとでうーんと甘くしてあげるからさ。
「んっんん、ん……ふー、ふー、っ……」
 中に入った一個目のピンポン球が、内壁を押し開きながら二個目が入っていく。苦しそうな荒い鼻息で、必死に酸素を取り込もうとしていた。
 飲み込めない唾液が木から滴り落ちる。
 痛みはないだろうけど、いつもと違う圧迫感に恐怖の方が強いんだろうな。
 あえて言わなかったけれど、奥に行き過ぎた異物で病院送りになることもあるらしいし。
 そんな話したら、柿狗くんは今以上に怖がっただろう。
「大丈夫だよー、一回止めようか。ゆっくり息吸ってー、吐いてー」
「ふー……」
 前のめりになった身体。胸に軽く手を当てて背もたれ側に身体を戻させながら、大きく深呼吸させる。
 一回目は普通に深呼吸させて、二回目の息を吐く時にまたピンポン球を押した。
「んっんっ」
「大丈夫だよー、もう半分入ったからね、はい、二個目全部いったよ」
 ぽたぽた涙を流す柿狗くん、多分三個目は精神的に無理かな。
 まあ、産卵ごっこが見たいだけだから、入れるのはメインじゃない。
「よしよし、頑張ったね。じゃああと10分で、このピンポン球出そうか」
 頭を撫でながら言うと、わかっていた事なのに目を見開いて首を振る。
 入れたなら出さなくちゃ。
「出来なかったら罰ゲームだよ。はい、頑張っていきんでね」
 罰ゲームと言われるとやるしかない柿狗くんは、木を噛み締めながらお尻に力を入れた。
「あ、待って待って。もうちょっと奥に入れてからにしよっか。これじゃ直ぐ出て簡単だものね」
「んん?!っぐう、んっんんん」
 穴からピンポン球が軽く見えてる状態で出して貰うなんて簡単すぎるよね。
 僕は人差し指の背中でピンポン球をぐりぐり押した。
 曲げた人差し指が入るくらいまで進んだから、まあこんなもんか。
「よーし、あと8分だよ、頑張れ」
 恨めしそうに睨みながらいきみ始める柿狗くん。僕を睨んでる暇があったら出しちゃわないとね。
 目を閉じて眉間にしわを寄せていきむ柿狗くん可愛いなあ。こういう、素が出てる表情ってすごく好きだ。
「んー……ふ、んん、んーっ……」
 頑張ってる頑張ってる。
 あんまり長時間排出しようとするのって、肛門によくないんだってね。普通のうんちをする時でも、短い時間で出せないと痔の原因になるとか。だから産卵ごっこはそう頻繁には出来ないかなあ。
 本当は浣腸液入れてあげたら出しやすかったかもしれないよね。まあ、今回は自力で頑張ってよ。
「柿狗くんがいきむのに合わせて、お尻の穴が開いたり閉じたりしてるね。今すごい開いてる、中が見えるよ、腸壁真っ赤だなあ。あ、奥からピンポン球見える」
「ふー……ふー……ふー……」
 お尻の穴実況をされてご立腹の柿狗くん。
 思うようにお腹に力が入らないのか、肩で息をしながら僕を睨んだ。
「そんな顔しないでよ、視聴者さんにはお尻の穴見せてあげられないんだから仕方ないでしょう?」
 僕が言うと柿狗くんはますます眉間にしわを寄せた。
 コメントは、視聴者に優しい鬼ピー、気の使える男、尻穴実況サイコーなど賛辞の言葉が並んでいた。
 みんなも知りたいよね、柿狗くんのお尻の穴。
「ほら、残り5分だよ、頑張れ柿狗くん」
 柿狗くんは何か言いたげに僕を見てからまた目をつぶり、いきみ始める。
 そろそろ利尿作用こないかなあ。
「んー、ん、ん……んーーー」
 ピンポン球が小さなお尻の穴から顔を出す。穴をいっぱいに拡げて、ゆっくり出てくる様子はまさにウミガメの産卵だ。
 カツーン、コンコンコン。
 床に落ちたピンポン球の音が響く。
 僕はそれを拾い、口付けた。
「ふふ、柿狗くんのお尻の中の味がする」
 腸液とローションで濡れたピンポン球を舐めると、柿狗くんの顔がカッと赤くなる。
 顔を逸らして目をつぶり、またいきんだ。けれど上手くいかないみたい。眉が下がり、泣きそうな顔になる。
「ん……っ、ん、ん……」
 お尻の穴に力を入れるんだけど、小刻みに力を抜いて、あまり長く踏ん張れない様子。
 どうしたのかな?なんて考えるのも野暮なこと。
 柿狗くんのおちん○んは緩く起ち上がり、おしっこがしたいのは明白だった。
 柿狗くんは僕をチラッと見て、困り果てた顔でそれでもなんとかお尻の穴に力を入れる。同時に襲い来る尿意に、すぐ力を抜いた。
「あと2分だよ」
 柿狗くんは選択に迫られている。
 おしっこを我慢してピンポン球を諦めるか、おしっこを漏らすのを覚悟でピンポン球排出に努めるのか。
 どっちにしろ生放送中か、生放送後にはおしっこを漏らすことになるんだけどね。
 それにね、柿狗くん。
 早くしないと最悪の結果にしかならないんだよ。
「ふ……んん……ん……」
「あと60秒」
「んー、んっんんっんっっ」
 しょろ、しょろしょろしょろ。
 焦った柿狗くんの膀胱が決壊、おしっこが溢れ出す。それがショックな柿狗くんの動きが止まる。
「はい、おしっこは上手に出せたけど、ピンポン球は残ってしまったので罰ゲームでーす。ではまた〜」
 ほらね、惨めで憐れな柿狗くんはおしっこを漏らして罰ゲームにもなって。
 えぐえぐ泣きながら、いっぱい溜まったおしっこが止まらない柿狗くん。ようやく止まった頃には、しゃくりながら俯いてしまった。
 足が濡れるのも気にせず、僕は柿狗くんの前に跪く。
「泣かないで柿狗くん、ピンポン球だけ出しちゃおうね。もう少しだからがんばって」
 目元にキスをしながら優しく言うけど、もうやる気がなくなったのか、首を振った。
「やだやだしても、ピンポン球は出てこないよ?もうちょっとだから、ね?」
 ここで怖いこと言って脅しても可哀想だものね。ひたすら宥めながら柿狗くんを優しく諭す。
 けれど柿狗くんは俯いたまま、動こうとしない。
 疲れちゃったかなあ。罰ゲームも決まったしね。
 どうしようかなー、と考えて、とりあえず手の拘束を外してあげる。そして手を絡めて、握りしめた。
「はい、うーん、ていきんでー。もうちょっとで出てくるよ?ほら、ね?」
「……ひくっ……ん……んー……」
 柿狗くんの手が弱々しく僕の手を握り、小さく唸っていきむ。頑張れー、握り返して応援だ。
「いいよ、その調子。うーーーん」
 僕の声に合わせていきむ。
 なんだか、本当に出産してるみたい。
 実際はこんなもんじゃないだろうけど。
「んーーーっ」
 ぽんっコツン、コンコンコン。
「はい出来たー。よしよし、頑張ったねー」
 無事ピンポン球を出せた柿狗くんの頭を抱き締めてよしよししてあげる。柿狗くんの手が僕の背中に回り、服を小さく摘まんでいるのがまた愛しい。
 僕は猿ぐつわの木を外してあげて、足の拘束を外す。
 やっと自由になれたけど全然動けない、というか動く気のない柿狗くんを抱き上げてお風呂場へ。
 全部綺麗にしてからベッドに寝かせると、すぐに眠ってしまった。
 その隙に部屋を片付けようとしたら僕の手を握って離さないから、僕は柿狗くんからの拘束に甘んじることにした。