家を出ようか迷って止める。本物の強姦はもう嫌だ。
外も中も変わらないのに。
昼前に卒業した3年の一人が押し入る。合鍵を持ってるから、来たい時に来れるんだ。
最初の頃、勝手に合鍵を作って入ってくるのが怖くてチェーンをかけた。その日は諦めて帰って、解決したと喜ぶ。
俺ってとんだ甘ちゃん。
次の日、チェーンは力ずくで破られ、怯えた俺は酷く扱われた。
「逃げられると思うなよ」
殴られ蹴られながら、聞かされた言葉は今でも耳にこびりついて離れない。生活費をやりくりして貯めた金で家の鍵を変えても、同じ事だった。
壊れたチェーンを見て思い出に浸っていると、殴られた。
首を噛まれる。乳首をなぶられる。きつく摘まれるたび、きつく吸われるたび、ちりっと引き千切られそうな痛みが走る。
その日3年は、帰らずに泊まった。